保安官ワイアット・アープが、医者からヤクザに身を持ちくずしたドク・ホリデイの助太刀でOKコラールに仇敵クラントン一家と死闘を交えたという西部の歴史に語り伝えられる事件の映画化で、1946年、ジョン・フォードが「荒野の決闘」として以来今回が2度目の映画化である。ジョージ・スカリンの原案からレオン・ユーリスが脚本を書き、ジョン・スタージェスが監督した。撮影監督はチャールズ・ラング、作曲指揮はディミトリ・ティオムキン。フランク・フェイレンが主題歌を歌う。
監督:ジョン・スタージェス
出演:バート・ランカスター、カーク・ダグラス、ロンダ・フレミング、ジョー・ヴァン・フリート、ジョン・アイアランド、アール・ホリマン、ライル・ベトガー
OK牧場の決斗 (1957)のあらすじ
酒と賭博に身をもちくずした元歯科医ドク・ホリデイ(カーク・ダグラス)はフォート・グリフィンの町で3人組の殺し屋を返り討ちに倒したが、嫌われ者の彼は町民のリンチにかけられようとした。たまたま町に来たドッジ・シティの保安官ワイアット・アープ(バート・ランカスター)はドクの情婦ケイト(ジョー・ヴァン・フリート)の頼みで、その危機を救った。ワイアットはドッジ・シティに戻ったが、そこには余り有難くない出来事が待っていた。ワイアットの兄でトゥムストーンの保安官ヴァージルとクラントン一家との確執が激化してきたというのである。クラントンは殺し屋リンゴー・キッド(ジョン・アイランド)を味方にして機会を狙っていた。そんなところへドクがケイトを連れてドッジ・シティにきた。札つきのドクの出現に町の治安を思うワイアットは困惑するが、その上、ローラ(ロンダ・フレミング)という女が現れ御法度の賭博を始めるに及んではワイアットも捨てておけなかった。彼はローラを留置場へ入れた。が、彼女に心ひかれワイアットはドクの口添えもあって間もなく釈放した。ある日、3人の銀行強盗が町に向かったというのでワイアットは不在の代理保安官の代わりにドクを連れて行き、強盗どもを迎え撃った。が、やがてドクは不摂生が祟って前から病んでいた胸の病が悪化、そのため情婦ケイトはリンゴー・キットに鞍替えする始末となった。そんなある夜、ワイアットはローラと恋を囁いていたが、暴れ者シャンハイ・ピアース一味が酒場を荒らしていると聞き、そこへ駆けつけた。が多勢に無勢。そこへドクが現れ機先を制して一味を追出した。ドクはワイアットに、これで借りを返したぜと言ったが、2人は何か離れがたい友情に結ばれた。翌日、ワイアットは、ローラと結婚してカリフォルニアへ行こうと、保安官のバッジを返し旅支度をしていたが、そこへ舞込んだ一通の電報。兄のヴァージルがクラントン一家との危機を告げてきたのだ。ワイアットはローラを置いてトゥムストーンの町へ向かったが、後にはアリゾナへ行くというドクがついてきた。トゥムストーンでは、クラントン一家がアープ家の末弟ジムを射殺、遂に挑戦してきた。アープ家もこれに応じた。決闘の場所はOKコラール。時間は日の出の刻と決められた。クラントン側はアイク、フィン、ビリーのの3兄弟とマクローリー兄弟、それにリンゴー・キッドの6人。アープ側はヴァージル、モーガン、ワイアットの3兄弟である。決闘の夜が明けかかった。OKコラールに向かうアープ兄弟を追って、どうせ死ぬなら1人の友と一緒に、とドクが重病を押して駆けつけた。忽ち始まる決闘。数の劣勢をアープ側は腕と頭でおぎない、激しい戦いの後クラントン一家を撃ち倒した。リンゴーはドクに撃たれた。ワイアットは後を追ってきたローラとカリフォルニアへと旅立った。その2人をドクがいつまでも見送っていた。
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