Rancho Notorious (1952) / 無頼の谷

『無頼の谷』(ぶらいのたに、原題:Rancho Notorious)は、1952年に製作・公開されたアメリカ映画。
監督:フリッツ・ラング、キャスト:マレーネ・ディートリッヒ、アーサー・ケネディ、メル・ファーラー
テクニカラーで撮影されている。本作はラング監督とディートリッヒの唯一の組み合わせとなった。

アルター・キーン:マレーネ・ディートリッヒ
ヴァーン・ハスケル:アーサー・ケネディ
フレンチー・フェアモント:メル・ファーラー

Rancho Notorious (1952) / 無頼の谷のストーリー

1860年代の西部。ワイオミングのある町に住む若者ヴァーン(アーサー・ケネディ)とベス(グロリア・ヘンリー)は近く結婚するはずだった。ある日、ベスの店に2人組の強盗が入り、売上金をさらった上、ベスを殺して去った。ヴァーンは町の者と一緒に強盗の後を追ったが州境まで来て見失った。州境を越えればワイオミングの法律ではどうにもならない、ヴァーンは一同と別れ、仇を求めて単身旅に出た。そして、山中で強盗の1人が瀕死の重傷で苦しんでいるのを発見、水を与えて相棒の行方を問いただしたが、男は“チャック・ア・ラック”と口走っただけで息絶えた。ヴァーンはこの言葉をたよりに州から州へ仇を探し求めるうち、チャック・ア・ラックとはメキシコ国境に近い牧場の名で、フレンチー・フェアモント(メル・ファーラー)という無法者がその所在を知っていることをつきとめた。チャック・ア・ラックの主人は酒場の唄女上がりのオルター・キーン(マレーネ・ディートリッヒ)という女で、フレンチーはその恋人だった。ヴァーンはフレンチーがある町の留置場に入れられていることを知り、故意に乱暴を働いて役人に捕まり、フレンチーと一緒に脱獄した。フレンチーはヴァーンを連れてチャック・ア・ラック牧場に戻った。牧場には沢山の無法者がかくまわれており、オルターは男たちが仕事するごとに分け前をとっていた。ある夜ヴァーンはオルターの胸にベスのブローチがつけられているのを見、その出所を知るためオルターに愛を囁いて取り入った。オルターは本気で彼に惹かれるようになり、フレンチーとヴァーンの間に気拙い空気が出来た。根気よく探した結果、ヴァーンはついにベスを殺した犯人を見つけだし、役人に引き渡した。無法者たちは、オルターが犯人の名を明したと誤解して彼女を責めた。フレンチーが彼女を救おうとしたがピストルを向けられ、2人が危くなったとき、ヴァーンが応援に現れ、烈しい撃ち合いとなった。無法者たちは撃退されたが、オルターはフレンチーの身代わりになって死んで行った。フレンチーとヴァーンは牧場を後に、馬を並べていずこともなく去って行った。

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